Back to Works
Strategy ペットフードD2C(非公開)

「成分」の訴求をやめて、CPAを2,000円下げたダイエットドッグフード

CPAが高止まりしていたダイエットドッグフード。「成分内容」を前面に出した広告が原因と特定し、口コミとインタビューから飼い主の本当の「不」を抽出。Who・What・コンセプトを組み直し、初のショート動画量産と使用者インタビュー動画を組み合わせてCPAを2,000円下げた事例です。

「成分」の訴求をやめて、CPAを2,000円下げたダイエットドッグフード

クライアント:ダイエットドッグフードのD2Cブランド(クライアントのご意向により非公開)
課題:CPAの高止まり
施策:広告診断 → 口コミ・インタビュー分析 → Who・What・コンセプト再設計 → ショート動画の量産 → 使用者インタビュー動画
成果CPA 2,000円ダウン

課題:「成分」を語る広告が、母数の小さい相手にしか届いていなかった

ご相談の入り口は「CPAが高い」という一点でした。

広告アカウントとクリエイティブを調査すると、原因は運用の細部ではなく、訴求の軸そのものにありました。当時の広告は、フードに含まれる成分内容をメインの訴求にしていたのです。

成分にこだわる飼い主はもちろんいます。ただし、その層は市場全体から見ると母数が小さい。成分表を読んで比較検討する飼い主だけを相手にしている限り、どれだけ広告を最適化してもCPAには天井があります。

そこで私たちは、運用改善ではなく「訴求を変える」ことを提案しました。

やったこと①:口コミとインタビューで、飼い主の「不」を掘り起こした

新しい訴求は、頭の中では作れません。既存のお客様の口コミを読み込み、実際の使用者にインタビューを実施しました。

見えてきたのは、「成分」とはまったく別の場所にある感情でした。

「痩せさせたい。ずっとかわいくて、健康でいてほしいから。でも、いままでのダイエットフードだと満足に食べられないのがかわいそう。しかも、満足に食べられないと栄養が行き渡らないから、運動させてもすぐ体を壊してしまう」

飼い主が本当に抱えていたのは、「太らせたくない」と「お腹いっぱい食べさせてあげたい」の板挟みです。従来のダイエットフードは量を減らして痩せさせる発想のため、「かわいそう」という罪悪感と、「栄養不足で体を壊す」という不安を同時に生んでいました。

成分の話は、この板挟みには一言も答えていませんでした。

やったこと②:Who・What・コンセプトを組み直した

インサイトをそのまま訴求に変換しました。

「どれだけ食べても太らない。しかも、食べれば食べるほど筋肉と関節をサポートする」

「我慢させて痩せさせる」から「しっかり食べさせて、健康に痩せさせる」へ。訴求文だけを差し替えたのではなく、誰に届けるか(Who)、何を約束するか(What)、ブランドのコンセプトそのものを、この板挟みを解く方向に組み直しています。

やったこと③:「バクバク食べる」を、映像で刷り込んだ

新しい訴求には、ひとつ弱点がありました。「どれだけ食べても太らない」は、テキストだけでは信じてもらいにくいことです。

そこで、ブランドとして初めてショート動画に取り組みました。狙いはひとつ。犬がどれだけ美味しそうに、どれだけ勢いよく食べるかを、視覚的に刷り込むことです。1本の作り込んだ動画ではなく、食べているシーンを大量に制作し、繰り返し接触させる設計にしました。

そして、その合間合間に実際の使用者のインタビュー動画を挟みます。「食べさせても大丈夫」という安心感を、飼い主自身の言葉で補強するためです。

食欲の映像で感情を動かし、使用者の声で信じてもらう。この2種類の動画を交互に当てる構成にしました。

結果

この事例から言えること

  1. CPAが高い原因は、運用ではなく「誰に何を言っているか」にあることが多い。 入札や配信面をいじる前に、訴求が届いている相手の母数を疑います。
  2. 顧客の「不」は、スペックではなく感情の板挟みにある。 「痩せさせたい」と「食べさせたい」の矛盾を見つけたことが、すべての起点でした。
  3. 信じにくい訴求は、映像と当事者の声で補う。 言い切りの強い約束ほど、証拠を映像で大量に見せる必要があります。
一覧へ戻る 無料で相談する